古典的な話するわ
近畿の某自殺の名所の崖には電話ボックスがあって普通の人は使わない約束になっている。
その電話ボックスを使うと近くの警察に連絡が行く仕組みだという噂なんだ。
死に行く人が最後に話したい相手が居るかもしれない。そういう曰く付きの電話ボックス。
その日も深夜1時時過ぎごろにそんな話をしながらカップルがその電話ボックスがある横の道をドライブしていた。薄気味の悪い場所なのでかなりのスピードを出しながら。
丁度電話ボックスの横あたりに差し掛かった時、ヘッドライトが照らし出す暗闇の向こうから突然女性が…
慌てて急ブレーキを踏むも間に合わず、轢いてしまう!…そう思った瞬間、接触した衝撃もなく…車をすり抜けて行くぼんやりとした実態のない無表情の女性。
パニックになりながらもブレーキを踏み続け…気がつくと車は停止していた。
我にかえり辺りを見るとガードレールの切れ目 崖すれすれに止まっている。
ようやく事態を理解した男性は震える声で「良かった…助かった…あまりにスピード出し過ぎてたから危ないって知らせてくれた良い幽霊だったんだよアレ」
とまだ顔が引きつって半分泣き出しそうな女性に向けて言った。
ふとバックミラーを見るとさっきの実態がない女性が後部座席に…
満面の笑みを浮かべながら
「…落ちればよかったのに……」
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