小学生低学年で漢字を習い始め、部首はまだ習ってない時の話
(ごめん、正確な学年は忘れた)
フェイクを入れるけど、優己と書いてゆうきちゃんという友達がいた
今みたいに習ってない漢字は使わないという事もなくてみんな漢字で
持ち物にフルネームを書いていた時代だった

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集団下校で優己ちゃんが私のすぐ前を歩く日があったんだけど
ランドセルに書いてある名前が常に視界に入ったままの状態が続いて
ふと「あれ、これに似ている字を見た事あるな」と思った&口に出した
すると優己ちゃんの隣を歩いていたAちゃん(高学年のお姉さん)が

「え?何で!どこで!どういう字だったの!」と凄い勢いで食いついた 





私はわりと本をたくさん読む子で図書室にある本はほとんど読むし
父の歴史小説や推理小説なんかも読んでいたからすぐには思い出せなくて
「思い出せないけど…お父さんの小説だと思う」ともだもだ答えた
Aちゃんは「見れば思い出すかもしれない!今すぐ家に行こう!探そう!」と
とても張り切って宣言して、何故そんなに熱心なのかわからないまま
普段は遊ばないAちゃんと優己ちゃんを家に招くことになった

読んだ事のある小説や念のため私の持ってるジュニア文庫みたいなのを並べて
パラ見し始めたけど優己ちゃんは本をあまり読まない子なのですぐに脱落
私も自分の読んだ事ある本ばかりだから次に脱落
Aちゃんだけずっと読んでいるけど、お姉さんだから帰ってとも言いにくくて
適当にゲームしたりテレビみたりで時間を潰していた

数時間後、Aちゃんが「見つけた!これ!これよね!」と言って本を差し出した
それはオカルト系小説に載ってた「憂鬱」と「忌々しい」という文字
Aちゃんに「絶対これのことだよ!そうだよね!」と言われるも、子供なりに
その言葉にあまりいい意味がない事はわかっていたので「う、う~ん…?」と
ごまかそうとしたけどAちゃんは許してくれず「そうかも」と認めた






Aちゃんは優己ちゃんに「この漢字はね、不幸で哀しいとかそういう意味」
「こっちの感じはお葬式とかに使うやつだよ」とわざわざ教えた上に
「こんな漢字に似ている字を使う優己ちゃんの親は呪いを掛けようとしている」
「この名前を使っていると不幸になるかも知れない」とまで言った

当然不安になる優己ちゃんと何故かますます嬉しそうにするAちゃん
混乱した私は「じゃあ優己ちゃんのお母さんに何でこの字使ったのか聞こうよ」と
でしゃばった提案をして3人で優己ちゃんの家に行った

優己ちゃんママは「己という字は自分っていう意味」「優しい子になって欲しい」と
ごくごく普通の由来を教えてくれた(そらそうだ)
逆に「どうして急にこんな事聞くの?何かの宿題?」と質問されたら、なんとAちゃんは
「(私)ちゃんが優己ちゃんの字が呪いの字に似てるって言ったから」と私のせいにした!
優己ちゃんママの顔がこわばりヤバイと思ったけど、似てると最初に言い出したのは私だから
それは嘘ではないし、何と言い訳していいのかわからないまま有耶無耶になった

これだけならたいした話でもなかったんだけど、数日後にAちゃんママがうちに怒鳴り込んできた
Aちゃんの妹は優美という名前なんだけど、
姉妹喧嘩でAちゃんが「優は呪いの字!」と言った上に
またしても「(私)ちゃんがそう言った」と私のせいにしたらしい

怒鳴り込んできたのは私一人しかいなかったし、Aちゃんママも相当ヒートアップしていて
なぐられないまでも突き飛ばされたり髪の毛掴まれたりで、
恥ずかしい話だけどちょっともらした…

正直、この時の記憶はかなりあいまいになっている…
怒鳴っている最中に回覧板持ってきた隣人が間に入ってくれるも私が言い訳なんてできる状態ではなく
結局、私が「呪いの字とか言ってごめんなさい」って謝って許して貰った

後日、登下校時や学校でAちゃんを見かけるも向こうも後ろめたいのかそそくさ離れて無視された
優己ちゃんママやAちゃんママの一部保護者から
「オカルトに被れて気味悪い事を言う暗い子」扱いだった
修羅場とかトラウマほど深刻じゃないけど、定期的に思い出してうへぇとなる…おわりです





 
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